深夜釣行 > 釣行記 > 2010/ 7/18
九州5日間ひとり旅
〜筑後川シーバス〜
1.【準備編】
2.【旅立ち編】
3.【未知との遭遇。そして火の国へ】
4.【熊本シーバス&宮崎クロダイ】
のつづき
7月18日(日曜日)
ひとり旅4日目の朝がきた。
宮崎県のサービスエリアで目を覚ましたのは午前5時半頃だった。
明日には香川に帰らないといけないので、実質今日が最終日だ。
ちなみに車内はこんな感じ
左側のシートは前後席とも倒せるので、車中泊はわりと快適だ
今日は福岡県まで戻って筑後川に行こうと思っていた。
しかし冷凍こがさんや、そのお友達の柳川さんよれば、釣りは夕方スタートになるとの事。
まだ早朝なので、たっぷり時間はある。
そこでせっかくここまで南下してきたのだから鹿児島県にも足を伸ばしてみる事にした。
鹿児島県といえばやはり桜島。
もしかしたら噴煙なんかも見られるのか?
とりあえず桜島が見えるところまで走ってみる事にした。
例によって道に迷いながら、まだ交通量も少ない鹿児島市内を通り抜ける。
前を走る車が巻き上げる黒っぽい砂埃みたいなのは、やっぱり火山灰なのだろうか?
やがて桜島の姿が見えてきた。
できるだけ近いところで見るためにビューポイントを探す。
地図を見ると、どうやらフェリー乗り場あたりからならよく見えそうだ。
フェリー乗り場の駐車場に車を停め、フェリー待合室の裏から岸壁に出る事ができた。
屋久島ゆきフェリー乗り場から見た桜島
残念ながら山頂付近は雲がかかっている。
でも雲の切れ間から朝日が降り注ぎ、神々しい雰囲気にも見える。
さてと、鹿児島にも足跡を残したし、桜島も見たし、そろそろ北を目指すか。
鹿児島市内で朝食でもと思ったが、まだ朝早いので空いているお店が見つからない。
仕方ないので一旦高速道路まで戻り、桜島サービスエリアに入る。
えーと、ご当地の旨いものはなにかな?
薩摩揚げに黒豚あたりなのかな?
という事で
今日の朝食は黒豚丼に決定 (朝からちょっと重いけど)
お土産に薩摩揚げも買って、いよいよ北を目指して走る。
とはいえ時間は余裕があるので、のんびりペースの時速80キロで北上。
途中立ち寄ったえびのパーキングエリア(宮崎県)では地鶏の炭火焼を発見。
このニオイ、たまりません
さっき豚丼を食ったばっかりだったけど、辛抱堪らず地鶏も購入。
焼きたてはやっぱりウマイ!
おなかがいっぱいになったら、少し眠くなってきたので、チョイとお昼寝タイム(まだ午前10時だけど)。
休憩をとりながらも順調に高速道路を北上し、福岡県に入ったのは午後2時頃だった。
福岡県に入ってすぐのインターチェンジで高速を降りて、とりあえず筑後川の河口あたりを目指して走る。
途中でラーメン屋さんを見つけて遅めの昼食をとる
スープまで完食♪ ごちそうさまでした。
柳川さんに電話すると、夕方4時か5時から釣りを開始するとの事だったので、まだ時間はある。
バイブレーションも必要との事だったので、つり具屋さんいより、柳川さんオススメのマールアミーゴを購入。
それでもまだまだ時間はあったので、とりあえず筑後川を自分の目で探索してみる事にした。
またまた道に迷いながらも何とか筑後川に到着。
地図によれば、筑後川が福岡県と佐賀県の県境になっているようだった。
とりあえず大きな橋を渡って佐賀県側の土手に到着。
とにかく川が広いし、香川県の川と違って水がいっぱい流れている
ここから堤防の道路を上流へ向かって走る。
こんな広い川のどこで釣りすりゃいいんだ?
広すぎて釣りのイメージが湧かない。
目に見える変化といえば、川が曲がっている部分とか支流の流れ込みとか水門とか橋ぐらい?
さらに上流へ走っていると、どうやら沈み堰があるらしい流れの変化もあった。
さらにさらに上流へ走ると、川を横切る巨大構造物にぶちあたった。
どうやらこれが筑後大堰のようだ。
炎天下で車から降りて巨大な堰をぼんやり眺めていると、ポケットの携帯電話が鳴った。
冷凍こがさんからだ。
現在位置を伝え、どこに行けばいいのか聞いてみる。
今日Team Saltのみんなが釣りをするのは、佐賀県側(右岸)ではなく福岡県側(左岸)だそうだ。
堰の直下は釣り禁止だとの事なので、少し下ったところでやっているらしい。
そこでとりあえず大堰を渡って福岡県側に行ってみる。
筑後大堰の総延長は約500m
河川敷に降りられる道があったので川岸まで行ってみる。
川の部分(稼働部分)だけでも約260mもある
河口から23kmも上流でこの規模。
すげぇ・・・、香川県のドブ川の水門とは訳がちがう・・・
柳川さんとの待ち合わせ場所はこのあたりでいいのかな?
堰から下流側に行ったところで、釣り人の姿が見えたので挨拶して様子を聞いてみる。
すると昨日ダムの放水があったとの事で、今日は水量が多すぎてボイルは殆どないとの事だった。
さらに話をしていると、この人がTeamSALTのAV西村さんと吉岡さんだった。
自分もタックルを準備して釣り開始。
ポイントがかなり遠いとの事だったので、AV西村さんがご当地ハンドメイドルアーを貸してくれた。
重量は約50gぐらいか?
ルアーのテールにかなりウェイトを仕込んでいるらい。
ショアジギロッド(SPARTAS 風神Z VENDETTA 103JMH JIG SP)でフルキャスト。
するとツインパワー4000のスプールに巻いたPE2号ラインが尋常じゃない勢いで出ていく(驚)
スプールのラインはあれよあれよという間に減っていき、下糸のナイロンラインま出てしまった(笑)
軽く100m位は飛んでるんじゃないだろうか?
それでもルアーを引き始めると水面まで浮きあがってきて、引き波を立ててフラフラ泳いでいる。
このルアーすげぇ・・・
しかしこの日はボイルがほとんど出ない。
足下ではデッカイ草魚が水面にヌゥッと顔を出したが、シーバスからの反応はない。
掛けバリを投げてエツを獲っているオジサンに声を掛けても、今日はフナしか掛らないとの事だった。
そうこうしているうちにTeam Saltのメンバーがどんどん集まってきて賑やかな雰囲気になった。
ボイルもないのでポイントを変えるとの事で、みんなで車で下流側に移動。
移動してきたポイントは、狙い所の絞りにくい大河川の中でも、地形と流れの変化があって良さそうな場所だ。
ここでもボイルは起こらないので、バイブレーションで中層からボトムを狙っていく。
水深はそれほどないようで、キャスト後フォールさせると数秒で着底する。
さらに30m先あたりからはカケアガリになっているようで、バイブレーションは底にゴツゴツ当たっている。
みんなで並んでルアーを遠投
自分は普段バイブなんてほとんど使わないので、みんなの釣りを見ながら見よう見まねでやってみる。
こんなだだっ広いポイントをやる事もあまりないので、自分の中で釣れるイメージが作れない。
すると程なくして、左端の方でやっていた方に良型シーバスがヒット。
本日ファーストフィッシュ。背中にクッキリ黒点のあるアリアケスズキ
そのすぐ近くでヘビーウェイトミノーを投げていた高校生アングラーの武富君は、3連続ヒット&バラシ。
オヤジどもから「やり取りが強引なんだよ!」とヤジが飛ぶ(笑)
ここで吉岡さんが、ベイトの「エツ」を引っ掛けたようだ。
有明海にしかい居ない固有種なので、当然実物は見た事がない。
どれどれ、どんな魚ですか?
へ、変な魚・・・ 大きさは20cm以上ありそうだ
カタクチイワシ科の魚との事だが、わずかに顔つきだけはイワシっぽく見えない事はないが・・・
背びれは背中の前方にチョコンとついていて、腹が下に膨らんだような形になっている。
そして尻尾に向けて細くなっていて、尻尾は尖ったような形になっている。
そして縦にすると、ペラペラのうすっぺらい魚である事が分かる。
なんじゃこれは・・?
所変わればベイトもシーバスも変わるものだが、ここではベイトもシーバスも有明海固有種。
ここに来なければ体験できないシーバスフィッシングがここにはあるのだ。
武富君も4度目の正直でキャッチ。
そして今度は自分の右隣でバイブを投げていた吉岡さんにヒット。
50m以上沖で派手な水柱が上がる。
キャスト後のフォールに食ってきたらしい。
これは大物の様子で、大河川の太い流れに乗って一気に下流側(左側)に魚が走った。
吉岡さんの左で釣りをしていた自分は急いでルアーを回収して吉岡さんのファイトを見守る。
手前に寄せてからもエラ洗いと反転を繰り返し、なかなか弱らないようだ。
そして無事ボガでランディング成功
こりゃまた立派なアリアケスズキ(吉岡さん)
サイズはお見事80UP
さらに続けて宮崎さんもグッドサイズをゲット。
バラシもけっこうあるので、右でも左アタリまくり!
しかしこの間、自分にはアタリすらない。
何だ?何が違うのだ?
こんな時は地元エキスパートたちの釣りを観察して猿真似するのだ
ところがみんなそれぞれに好きな事をやっているように見える(笑)
ミノーを投げる人、バイブをリフト&フォールする人、バイブをズル引く人、あくまでトップを投げる人。
そしてみんなそれぞれにシーバスからの反応を得ているのだ。
時合いに突入している事は明らかなので、みんな一生懸命自分の釣りをやっているようだ。
どうやらこの人達・・・
四国からきたお客さんに釣らせてあげようという気はあまりないようだな(爆)
ちくしょう、俺も釣りてぇよぉ(涙目)
さらに周囲では良型シーバスが水揚げされていくが、自分にはもう写真を撮りに行くような余裕はない。
どうやらアタリは全て遠方で出ているようだ。
そこで沖の流れにバイブを撃ち込み、カケアガリがあるあたりまでを丹念に攻めてみる。
そこまででアタリがなければ、次のキャストを急ぐためにロッドを立ててルアーを高速回収。
ANGEL SHOOTER 95MLでバイブを遠投してボトムを攻める。
しかしカケアガリを越えても反応がない。
仕方なのでまたルアーを高速回収・・・してたら、ガツン!
ルアー回収途中で何かに引っ掛かった。
ぎゃ! こんなところででっかいゴミが・・・と思った次の瞬間、ゴミがエラ洗い(爆)
魚じゃ〜(嬉)
サイズ的には大したことはなさそうだが、やっとヒットしてくれたアリアケスズキだ。
バラさないように慎重にやり取りする。
そして手前まで寄せた時に激しく首を振るエラ洗い。
すかさずロッドを倒してリールを巻きこれに対処する。
しかし口元に掛っていたフロンとフックがポロリと外れたのがハッキリ見えた。
「ヤバイ!」
しかし辛うじてテールフックが下顎の下側に掛っているのでまだ魚は付いている。
もうエラ洗いなんか1発たりともさせる訳にはいかない。
ゆっくりと魚をコントロールして何とか岸際まで寄せる事ができた。
そして最後は武富君がハンドランディングしてくれて無事キャッチ。
やったヨ 念願の筑後川シーバスGet!(嬉)
そう大きくはないけど、美しい魚体に大満足。
Team Saltの皆さん、ありがとうございました(左から武富君、志水さん、AV西村さん)
あたりも薄暗くなってきて、そろそろ終わりの時間が近づく。
ナイトゲームでも橋の明暗などではシーバスは釣れるらしい。
しかし興奮度の高いデイゲームで楽しむのかこの人達のスタイルのようで、日暮れとともに終了なのだ。
ボチボチ撤収かという頃、雷魚取材で遠征していた冷凍こがさんが帰りがけに寄ってくれた。
2月のフィッシングショー大阪以来の再会だ。
釣りを終えて解散してからは、冷凍こがさんと2人でお食事に行く。
連れて行ってくれたのは冷凍こがさん行きつけの居酒屋さん。
カウンターに座っていろんなお話をしながら、九州の旨いモンを次々と口に運ぶ。
お茶目なオジサンです^^
冷凍こがさん、ごちそうさまでした〜m(_ _)m
さらに近くの温泉に案内してもらったところで、冷凍こがさんは急な仕事の電話が入ったようでここでお別れ。
また8月のアングラーズパーティーで会いましょう!
ありがとうございました〜(^o^)/~
露店風呂にゆったりと浸かって、今日一日の汗と疲れを洗い流す。
さてと、今夜はこのあたりでもう一泊して明日は四国に帰らなきゃだな。
でも明日の早朝に武富君は筑後川で釣りをするとか言ってたな。
それならこの辺で一泊して、朝マズメだけ一緒に釣りをしてから出発しても遅くない。
うん、そうしよう。
喉が渇いたのでコンビニでジュースを購入。
さてと寝る場所を決めなきゃと思いながら車のキーを捻ると・・・
キュル・キュル・・・
あれ?もう一度
キュル・キュル・・・
あちゃー、バッテリーあがりかよぉ。
ついさっきは普通にエンジン掛ったのに・・・
車も古い軽だし、エアコンかけっぱなしだったので仕方ない、JAFでも呼ぶか。
まぁこのテのトラブルも旅の思い出のうちだろ。
と思っていたら、途方に暮れる暇もなく、隣の車の親子連れのおかーさんが声をかけてくれた。
おぉ、九州の人達ってなんて優しくてフレンドリーなんだ(感動)
バッテリーをつながせてもらって無事エンジン再始動。
とりあえず筑後川の河川敷の駐車場に車を入れた。
今夜はここで車中泊しようか。
ここなら近くに民家もないし迷惑にならないだろう。
と思ったが、フト駐車場横の看板に目をやると・・・
|
ヤバイ、もしダムの放水とか夜中に豪雨とかあったら・・・
目覚めたら水没してたなんてシャレになんねぇヨ
怖かったので河川敷から脱出。
周辺を迷走してどうやら迷惑にならない場所を見つけたので、今夜はここで眠る事にした。
明日はとうとう帰らなきゃならないのか・・・
こうして九州一人旅4日目が終わったのだった。