深夜釣行 > 釣行記 > 2011/5/24
バス釣り勝負 〜ゲンキマンを倒すのだ〜
ある日ゲンキマンさんがまたもやバス釣り勝負を挑んできた。
私は誰の挑戦でも受ける!
だがちょっと待て
過去2回のバス釣り対決を通じて学習した事がある。
対戦相手であるゲンキマンさんが操船するボートの後ろに乗せられての釣りは勝負とは言えない。
なぜならその状態は「ゲンキマンさんに釣りをさせてもらっている」状態なのだ。
つまり自分の釣果は”ゲンキマンのさじ加減ひとつ”だったりするのだ。
もう騙されないぞ!
という事で、今回の勝負には立会人を立てて公正に行ってもらう事になった。
その立会人に選任された人物とは・・・
現役バスプロである本堂靖尚プロ
JBトーナメントの最高峰であるJB TOP50で活躍する現役トッププロである。
なんか凄い事になってきたぞ、この勝負。
そして決戦の舞台は、西日本最大級のリザーバー”早明浦ダム”に決まった。
バス釣りは過去2回しか経験がないド素人なのに、現役トッププロのガイドで、元トッププロを相手に聖地で勝負。
ある意味無茶なハナシだが、やってやるぜ(燃)
今度こそゲンキマンを本気でギャフンと言わせてやるのじゃ〜
とはいえ早明浦ダムでのバス釣りはもちろん初めて。
なんせバス釣り自体が3回目なのだ。
どんな釣りをすればいいのか想像もできないというのが正直なところだ。
タックルやルアーもどんな物が必要なのかサッパリ分からない。
そこでゲンキマンさんにはナイショで、こっそり本堂プロとコンタクトをとった。
立会人を味方につけておけば勝負を有利に展開できるのだ(姑息)
本堂プロによれば、早明浦のバスはこの時期スポーニング真っ最中との事。
プリも居ればアフターも居るという状況だが、巻いての釣りでは難しい状況らしい。
従ってライトリグのスローな釣りでバスの着き場を直撃する必要があるようだ。
そういう展開ならばベイトタックルの扱いに不慣れな自分にも何とかなりそうだ。
さらにタックルやルアーも全て本堂プロの「勝つための道具」を使わせてもらえる事になった。
ふっふっふゲンキマン、当日が楽しみだな ( ̄ー ̄)
そして迎えた勝負当日5月24日(火)。
天気予報では朝のうちは雨が残るが、午後からは晴れてくる予報だ。
朝4時半に本堂プロ宅に集合(意外と近所でびっくり)
ゲンキマンさんは何本ものタックルを本堂さんの車に積み込んでいる。
しかし自分はタックル準備もしてきていないので、着替えと雨具ぐらいでOK(笑)
バスボートを牽引したランクルは、我々を乗せて一路早明浦ダムに向かた。
早明浦に到着したのは午前6時過ぎだった。
雨はまだ降っているが、空も明るくなって雲の切れ間も見えてきた。
湖面利用券を購入するためにコンビニに立ち寄る。
早明浦ダムにボートを浮かべるためには、全員がこの利用券を持っていないといけないルールだそうだ。
1,500円で購入した利用券に付属の茶封筒には事細かなルールが書かれた紙が入っていた。
早明浦の湖面利用詳細については→
さあこれで手続き完了。
いよいよ釣りの準備にはいっていく。
まずはバスボートにタックルを積み替える。
本日乗せてもらう本堂プロのバスボート サポートメーカーのステッカーが貼ってあってカッコイイぞ
そしてプロ仕様の勝つための道具が並べられた
もちろんド素人に全部使いこなせる筈もないので、スピニングを中心に数本をチョイスしてもらう。
そしてボートはいよいよ湖面へ降ろされた。
なんかすごいぞ(ワクワク)
これから勝負が始まる訳だが、一応ルールを決めておかなければならない。
キーパー30cm以上、5匹リミットの総重量で争う事にした。
さらにボートの前後で不公平ならないよう、1時間ごとに前後を入れ替わって釣りをする事にする。
ゲンキマンさんが前の時は自分でエレキを踏んで操船だが、自分が前の時は本堂プロに操船してもらうようになる。
そしていよいよ釣り開始。
まず先攻はゲンキマン。
敵はまず最初に流木防止ネット沿いを流しはじめた。
むむ、こんな深いポイントではボトムでネチネチなんできないじゃないか。
ここで本堂プロがセレクトしてくれたリグはスモラバ。
何やら毛の生えたジグヘッドのような物に、妙な形のワームがセットしてある。
使った事ないリグで戸惑ったが、ノーアクションのスローなスイミングでもバスが釣れるらしい。
うーん、よくわからん・・・(戸惑い)
一方ゲンキマンさんは、これまた訳分からないリグでネット沿いをテンポ良く攻めている。
前に乗っているゲンキマンさんは、ボートが通過する前のフレッシュポイントをどんどん撃っていけるのだ。
ショートバイトながらアタリもあったようだ。
黙々とキャスト&リトリーブを繰り返すゲンキマン。
キャストもネットギリギリにスパスパ決まっている。
ヤバイ!
この勝負において最初の1匹をどちらが釣るかは大きなポイントなのだ。
最初に1匹釣る事で、自分は釣りのリズムを作り、相手にはプレッシャーと焦りを与える事ができるのだ。
敵も最初の1匹の重要性はかなり意識しているようだ。
その後ろ姿からはどんどん集中力を高めていっている様子が感じられた。
マジでヤバイ!
自分はまだリズムを作るどころか、何をどうすればいいのか分からない状態だ。
初っ端から敵を調子づかせる訳にはいかない。
何とか・・・、何とかしなければ・・・
とりあえず・・・
ジジッ・・、ジジジーーーー
リールからラインを手で引き出してドラグ音で相手を威嚇(笑
ハッとこちらを振り向くゲンキマン。
ドラグチェックですが何か? ( ̄ー ̄)
ふふふ、焦ったろ
地味な攻撃だが、敵の集中力そらす効果はあるのだよ。
この精神攻撃が功を奏したかどうかは分からないが、流木防止ネットを端から端まで流してノーヒット。
ここからは岸沿いのゾーンに突入していく。
今日は1日を通してライトリグをやり抜くしかないのだ。
ここで自分は本堂プロがリグってくれていたダウンショットに持ちかえる。
ダウンショットなら前回勝負でも使ったし、これなら適当にボトムでシェイクしてればOKだろ。
狙いのポイントも本堂プロが的確に指示してくれるので安心だ(笑
岬周りが好ポイントのようで、透明度の高い水の底にはバスの姿もちらほら見えはじめた。
そして
いえ〜い 1匹目〜 先制攻撃成功〜 これで今日の戦いの主導権は掴んだぜ〜
何? ちっちゃいって? (ホントは焦ってるだろ?)
ならば・・・
いえ〜い 2本目〜 サイズアップ成功〜 ほれほれ、どうよ
もう負けた時の言い訳を考えといた方がいいんじゃね? ( ̄ー ̄)
背中から動揺が伝わってきてるよん♪
ここで敵はボートを流木溜まりへと進める。
うっ、これではライトリグで岸際は撃てない。
ゲンキマン、流木溜まりの下から良型バスを引きずり出して1本目
ふっ、必死ですな
2本目
むむ、やるな
流石は元バスプロというところか・・・
3本目
あれあれ?
ダブルヒットで巻き返し〜
あっという間に最初の1時間が経過して攻守交代。
今度は自分が前に立って岸際のフレッシュポイントを叩いていく。
エレキでの操船はプロにお任せなので、自分は釣りだけに集中できる。
それにボートのポジションとキャストポイントの指示ががこれまた絶妙!
素人目にも美味しそうなスポットを次々と撃たせてくれる。
やっべ、楽し〜(^ー^)
途中ゲンキマンに若干の遅れはとってしまったが、こちらも順調に数を揃えていく。
そして交代時間となる開始から2時間で、2人とも800g前後のバスが5本ずつ揃ってしまった。
しまっ | ゲンキマン |
総重量はビミョーに負けていたが、僅差の接戦だ。
この後もバスは順調に釣れるのだが、サイズは似たようなのばかりでなかなか入替が進まない。
良型のバスが数釣れているので、釣りとしてはメチャ楽しいのだが、勝負の決め手にはならない状態だ。
こうなってしまえば、1本でも50UPとかを獲ってしまえば圧倒的に有利になる。
時折ではあるが、コレ明らかにデカイだろというバスの姿も見えている。
それを獲る事ができれば一気に逆転だ。
自分はダウンショット、スモラバ、ネコリグを気分と場所でローテーションしながら数を重ねていく。
いずれもライトリグなので来たるべきランカーバスに備えてラインチェックを怠る事はできない。
ちょっとでもラインが傷ついているようなら、すぐに別のタックルに持ちかえる。
その間に本堂プロがリグを結びなおしてくれるのだ。
(そのくらい自分でやれよ)
プロフェッショナルのサポートで数を伸ばしていくが、なかなか入れ替えができない
この間ゲンキマンさんは、なんたらセンコーやらチャターなんたらやら・・・
見慣れないルアーを駆使してビミョーながらサイズアップ入れ替えにも成功したようだ。
ここでライブウェルのバスが弱り始めたので、ウェイトを測定してリリースすることにした。
本堂プロがサイズを測定してノートに記録していく
しまっ | ゲンキマン |
930g | 1,020g |
820g | 930g |
770g | 870g |
770g | 840g |
760g | 840g |
合計4,050g | 合計4,500g |
ここまでサポートに徹して全く釣りをしていなかった本堂プロだったが、ちょっとやってみてもらうと
いきなりコレもんですわ(すんげー)
さて勝負も後半戦に突入。
450g差は自分が1.2kgを1本獲れば逆転できる僅差にすぎない。
そして1.2kg以上ありそうなビッグママもたまに見えるので一発逆転は十分にあり得る状況だ。
逆に敵にビッグサイズを釣られるとかなり苦しい展開になる。
ビッグワン1本が勝負を分ける事は明らかだ。
こうなってくると自分がそいつを獲る事はもちろんだが、相手に釣られる事も阻止しなければならない。
自分が前に乗っている時でも大きく前方へはキャストせず、敵のキャストコースをさりげなく塞ぐのだ。
するとゲンキマンも仕掛けてくる。
ラインをクロスさせて前方の岬の張り出しにルアーを投げ込んできたのだ。
しかし前回勝負では敵の頭越しキャストとかもあったので、我々の勝負にこのくらいはほんのご愛敬だ。
こちらも負けじと一旦回収し、ゲンキマンのラインをクロスしてさらに投げ返す(無言で)
するとゲンキマンはロッドを煽ってこちらのラインを自分のラインで叩きに来る。
こちらの手元にはショートバイトにも似た軽い手応えが伝わる。
しかしそんなのアタリと間違える訳ないだろ!(見えてるし)
そういうのは相手が他所見してる時にやらないと意味ないぞ。
ゲンキマンが他所見した瞬間を狙ってゲンキマンさんのラインに自分のラインを当ててやる。
くっくっく、今ちょっと反応したろ? ( ̄ー ̄)
次に他所見したらもう一回やってやるぜー、とか余分な事を考えていたら自分がアタリを見逃してた。
敵のラインを叩こうと自分のロッドを煽ったら、バスが食っててビックリ(恥)
しかしこれで釣れてきたバスも似たようなサイズで勝負の決め手にはならない。
そして勝負もいよいよ残り時間が少なくなってきた時、ボートはぱっと見で分かる1級スポットにさしかかった。
張り出した地形変化に浮きゴミが絡んでいるのだ。
今日1日の釣りの中で、こういう場所ではハズレが少なかった。
ビッグバスの気配がムンムンの超一級ポイントだ。
幸い自分が前に乗っている時だったので、敵より先にこのスポットを撃つことができる。
ダウンショットリグを浮きゴミの脇ギリギリにキャスト。
これが狙い通りの場所に落ちて、着低とほぼ同時にバイト!
キター!
ここで鬼アワセしては前回の二の舞だ。
落ち着いてスイープフッキング。
アワセもバッチリ決まった。
しかし・・・・
これで釣れてきたのは本日最小級の小バスちゃん。
なんでやねん!と思っていたら、浮きゴミのど真ん中にゲンキマンがルアーを投げ込んだ。
自分はライトリグだったためできなかったカバー撃ちだ。
ヤバイ
まじヤバイ
今にも浮きゴミからビッグバスを引きずり出しそうな気配がムンムンだ
どうする、俺!
自分の手には、まだ先程釣った小バスを持っていた。
考えるより先に手が動いていた。
えいっ!
ひゅ〜ん・・・ ボッチャ〜ン!
小バスがヒットした浮きゴミポイントにダイレクトにリリース
(これは露骨過ぎるので今後は禁じ手だな)
(決してマネしないようにしましょう)
すまぬゲンキマン。
今回は汚い手を使っても負ける訳にはいかないのだよ。
そして終了の時間も近付き、いよいよ最後のポイントへ入って来た。
ここは朝イチでも魚が釣れた流木溜まりポイントだ。
自分は流木溜まりのブイ際にスモラバを沈めた後、スローにスイミングさせてヒット!
本日初めての中層でのヒットだ。
来たかビッグママ!
しかし上がって来たのは今までと同サイズ。
いかん、このままでは負けてしまう。
しかし最後の最後まで諦める訳にはいかない。
たった1本のビッグバスで簡単に逆転可能な僅差勝負になっているのだ。
何とかデカイのを1本!
何とか・・
とその時、ゲンキマンのロッドが鋭く空気を切り裂いた。
流木溜まりの中でバスがジャンプ。
うげ!でかい!
明らかに今までのバスよりひとまわり・・・、いや、ふたまわりぐらいデカイ!
このタイミングでこのサイズを獲られたら勝負は決まってしまう。
切れろ!
バレろ!
切れろ!
バレろ!
切れろ!
バレろ!
切れろ!
バレろ!
切れろ!
バレろ!
プチッ!
「あーっ、切れた〜」
天を仰ぐゲンキマン。
どうやらブイにラインが擦れて切れたようだ。
(^m^)プッ
やった・・・
やりおった・・・
ホンマに切れよった
まだ勝利の女神は我を見離してはいないゾ
ボートはカバーを離れて最後の岬にさしかかる。
この岬を回ればボートを降ろしたスロープに到着するので、ココが本当に最後のポイントだ。
スモラバからダウンショットにタックルチェンジして最後の勝負をかける。
岬の張り出しからの落ち込みでシェイクシェイク。
ククッ
キター! ドラマフィッシュ!
最後の最後でホントにキター!
ラインブレイクなど絶対にさせる訳にはいかない。
一気に寄せてゴボウ抜き〜!
って、なんでここで小バスやねん!
かくして、ゲンキマンvsしまっの3回目のバス釣り勝負は幕を閉じた。
5匹合計のスコアは、しまっ4,050g 対 ゲンキマン4,500g
しかし、総重量では1日ライトリグをやり切って数を伸ばした自分の勝ちは間違いない。
(計ってないし数えてないけど、20匹近くは釣ったはず)
という事で、後半戦は本堂プロも呆れる泥仕合を演じてしまったが、
全釣果の総重量でしまっ勝利〜(^^)v
え?だめ?
・
・
・
まぁ、勝敗はともかくとして
生涯3回目のバス釣り
初めての早明浦ダム
初めてのバスボート
本堂プロの完璧なサポートでバスもいっぱい釣れたし、むちゃくちゃ楽しかった。
ド素人にもここまで楽しい釣りをさせてくれる本堂プロは、まさにプロフェッショナルなガイドだった。
ありがとう、また次回の勝負もサポートよろしくお願いしますネ(^o^)
次こそは、必ず勝つ!(圧勝で)
↑マジおすすめです。
本物のトッププロが最高のサポートで釣りを楽しませてくれます。
釣りの経験値も一気にアップ間違いなし。
今度は息子と一緒に半日おかっぱりガイドあたりをお願いしようかな^^
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