深夜釣行 > 釣行記 > 2009/ 6/30

ラストスパート


当ホームページ読者の方にはお馴染みのシーバスグランプリ。
このイベントは当ホームページで開催しているシーバスの釣果コンテストである。
始まりは2006年なので今シーズンで4年目。
毎回日本各地のアングラーが参戦してくれていて、当ホームページの主要コンテンツのひとつとなっている。

ルールは2ヶ月間に釣ったシーバス2本の全長合計勝負。
第1戦  1月〜 2月
第2戦  3月〜 4月
第3戦  5月〜 6月
第4戦  7月〜 8月
第5戦  9月〜10月
第6戦 11月〜12月
年間6戦行い、GPポイント合計での年間ランキング争いも行っている。

誰でもお気楽に参加できるようにルールもなるべく単純にしているし
エントリーも簡単にできるようにしているので、フィッシングライフのちょっとしたスパイスとして誰でもお気楽に参加してほしいと思う。

そしてこのイベントの特徴のひとつは・・・
主催者が本気で参戦しているという事だ。
(自分が楽しむためにやっているようなものなので)



さて、このシーバスGP第3戦の5月〜6月だが、自分はかつてないほどの苦戦を強いられていた。
前半戦の5月は1ヶ月間ノーフィッシュ。
せっかく掛けた良型もバラシてしまう有様だった。
そして後半戦の6月に入り、6月10日に50cmを1本だけは釣ったものの順位はビリ。
6月23日に40cmのセイゴを釣って何とかリミットメイクだけは達成した。
しかし順位はビリから3番目と低迷・・・

そして6月24日には前夜にショボいながらも雨の降ったおかげか、52cmと87cm。
順位を9位まで上げた。
 ※この時の釣行記はコチラ
87cmのランカーが釣れたことで、あと1本大型が獲れれば上位を狙える位置に来た。

しかしその後は釣果に恵まれず、ついに最終日6月30日を迎えてしまった。

シーバスGP2009第3戦最終日の6月30日。
この日は前夜から久々にまとまった量の雨が降り続いていた。
このタイミングのこの雨量、まさにラストチャンス!
ドラマの舞台は整った。

しかしタイドグラフをチェックすると潮順は小潮。
釣りに行ける夕方からは満潮過ぎから動きの鈍い下げ潮だ。

  
            6月30日当日のタイドグラフ

この潮でも中小型シーバスの実績場所はいくつか思いつくが、今日はセイゴに用はない。
しかし自分の過去のランカーの実績は大潮まわりの上げ潮が多いのだ。
そのため今日なら大型は絶対ココというポイントが思い浮かばなかった。
それでも可能性のありそうなポイントはいくつか思い当たる。
そこで最終日の作戦は1ヶ所で粘らず、どんどん移動しながら活性の高い魚を探すことにした。
かといって闇雲に移動するだけでは釣果を得ることは難しい。
潮位の変化に合わせて、この雨で水が出ていそうなポイントを探しながらランガンする作戦だ。

1ヶ所目
下げ潮とはいえまだ満潮過ぎなので、高松市の河口堰ポイントに来てみた。
堰からは勢いよく水が落ちていて濁りもあり期待できそうだ。
レインウェアを着て車からロッドを降ろす。
堰の落ち込み、壁際、魚道と怪しげなスポットを順に叩いていくが反応がない。
小潮で満潮潮位も低かったので魚がここまで入っていないのか?
それとも既に先行者に叩かれた後なのか?
今日は1ヶ所に長居は無用なので、一通り攻め終えると次のポイントに向かう。

2ヶ所目
高松市内河川上流部の水門に来てみた。
水門が閉じていても、横の魚道から勢いよく水が出ていればそのスポットでチャンス大!
と期待してきてみたものの、水門全開で川全体がのっぺりと流れている。
魚は入っているかもしれないが、攻めるスポットを絞りにくい。
魚を探すのに時間が掛かりそうなのでパス。

3ヶ所目
港奥に流れ込む小河川ポイント。
幅5m程の小河川(というか住宅地を流れるドブ)だが、濁った水が港内に流れ込んできている。
まずは港内側から流れ出しにアップで投げて流しながら誘ってみるが無反応。
そこで今度は上流側から橋の下にB−太70を流し込んでみる。
時間は午後7時過ぎ。
まだ空は薄明るいので、橋の下の影に魚が入っているのかもしれない。
影の中まで流し込んだら鋭くジャーク2回、そしてラインを送ってルアーを流れに任す。
すると
ドッパーン!
橋の下でいきなりシーバスが跳ねた。
大きくラインスラッグを出していたし、こっちに向かって跳んできたのでロッドには衝撃が来ない。
慌ててラインスラッグを巻き取ってファイト開始。
足下でナイスジャンプ。
目測50cmチョイか?
狙いのサイズではないが、とにかく景気付けに1本。
と思ったのもつかの間、次の突っ込みでバレてしまった。
こんな小場所でバラシてしまったので、この場所は終了。

高松市内に見切りをつけて、西へ車を走らせる。
潮位が残っているうちに水が出ていそうな水門や排水機をできるだけ回っておきたい。

4ヶ所目
小河川奥の小さな水門。
水門から水は出ていないが濁りはある。
X−80SWリップレスを水門際にそっと落としてチョン・チョン・チョン・・・出ない。
壁際は・・・出ない。
反対側の壁は・・・出ない。
3投で移動!

5ヶ所目
水路にかかる橋の下。
明暗や排水を5投でチェックして反応なし。
水面にベイトの気配もない。
ルアーローテーションなんてやってられないぜ。
次!

6ヶ所目
水路奥の排水機から水が勢いよく吐き出されている。
流れの直下にルアーを通して反応なし。
対岸の流れが当たる壁際を攻めても反応なし。
次! 早くしないと潮位が下がってしまう。

7ヶ所目
小河川水門ポイント。
先行者あり、ベイトっ気なし、流れなし。
次!

ここで先ほどまで激しく降っていた雨が上がった。
携帯で雨雲レーダーを見ても香川県には雨雲がかかっていない。
コンビニの駐車場でレインウェアを脱ぎ、ついでに紅茶とアップルパイを購入。
うーん、美味い・・・
なんてやってる場合じゃねぇ!

8ヶ所目
河口にかかる橋。
予定ではこの川で終了だが、実は本日の本命ポイントでもあるのだ。
まずは橋の明暗にコモモSF-95Slimのサスペンドチューンを投げる。
流れを使って明暗にルアーを出し入れしながらシーバスを誘ってみる。
橋の下にシーバスが付いていれば反応があるはず。
しかし無反応・・・
ならば橋の下の影の中は?
橋の下にルアーを流し込んでみるがやはり無反応。
この濁りと流れなら川にシーバスが入ってきてもおかしくないのだが、
潮もかなり下げているし、もしかして魚はもう河口まで降りてしまったのか?
釣れない場所で時間はかけていられない。
今日はとにかく活性の高い魚を探してランガンするのだ。

そこで次は河口部まで歩いていってみることにした。
河口部に来てみると、岸際たまっていたベイトが自分の足音でザワついた。
砂利浜なのでそぉ〜っと歩いても完全に足音を消すことができないのだ。
しかしこれだけベイトが居て、しかも岸際に溜まっているという事は、シーバスがウロついている可能性がある。
そこで1投目はベイトが溜まっていそうな対岸のワンドのシャローにTKLM9cmを投げ込む。
そのまま流れに乗せてゆっくりリトリーブ。
そして流芯の速い流れにさしかかったところで明確なバイトの感触。
アワセを入れて寄せにかかる。
足場はズリ上げランディングができる場所なので一気に勝負!
と思ったが、魚に重量感があり流れにも乗って簡単には寄ってこない。
これは・・・デカイのか?
そこでドラグを緩めて持久戦に持ち込むことにした。
ロッドとラインの角度とラインテンションをなるべく一定に保つようにじっくりやりとり。
ドボドボと流れの中で激しいエラ洗い。
やっぱりデカイ。
流芯を過ぎてやっと寄ってきたと思ったところでダッシュ。
ジィィィーーー
緩めたドラグから糸が出る。
おいおい止まってくれよと耐えていると、さらに加速
チィィィーーーーーーーーー
ありゃ、ドラグ緩めすぎ?
ドラグノブを1回転ほど締めて、再び慎重に寄せてくる。
先ほどのダッシュで体力を消耗したのか、のたうつような抵抗をしながらも寄ってくる。
そして最後は砂利浜にズリ上げてボガグリップでランディング成功。
目測80UPは確実♪

ドキドキしながらメジャーを当てる。


  
             先週と同サイズ87cm

誰も居ないのでセルフタイマーでブツ持ち写真も撮る。


  
      これでシーバスGPは上位へ食い込んだだろう


  
    ついでに久々の「変形友草持ち」撮影

この後、河口からの流れ出しなども一通り攻めてみたがノーバイト。
単発とはいえ大満足のサイズが出たので、このポイントでランガンを終了とした。

家に帰ってパソコンでシーバスGPの成績をチェックしてみると。
なんと1cm差で逆転首位を獲得。
最終日の夜に首位逆転に成功していた。
9回裏サヨナラホームランの気分だ。


深夜釣行主催 シーバスグランプリ2009 第3戦
優勝は・・・俺(主催者だけど)

初優勝だから許してね(^o^)v


さて7月1日からはシーバスGP第4戦がスタートしている。
2ヶ月間の熱戦でまた最後にドラマは起こるのか?
全国の熱いシーバスアングラーの参戦を待つ!


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