深夜釣行 > 釣行記 > 2006/10/28-11/3

親孝行シーバス


10月28日(土)

以前からこのホームページを見てくれていて、1年程前から時々メールで情報交換をしていたF田さんから久し振りにメールが届いた。

送信者: F田
お久しぶりです。
F田です。
 
やっと僕にもシーバスが釣れる時期になりました。
最近の釣果です。

10/24
○○川河口右岸角で1匹(60cm)
10/25
○○川河口右岸角で1匹(69cm)
10/26
○○川河口右岸角で1匹(58cm)とバラシ1回
10/27
○○川河口と××川河口で2匹(51、64cm)
とラインブレイク1回
 
海が穏やかな時は、サヨリがたまってボイルしまくってます。
もしよければ今夜(土曜の夜)一緒に攻略してもらえませんか?
僕のショボイ情報なのでボウズの可能性もありますが・・


おお、いっぱい釣ってるやん。
これは行かねば

という事で早速メールを返信した

送信者: しまっ
F田さん お久し振りです。
サヨリがたまってボイルしまくりですか!
それはステキな状況ですね。
ぜひ一緒に行きましょう。
攻略といっても僕も大した事はできませんが
一緒に遊びましょう。


17:30分 待ち合わせ場所の○○川河口に到着。
F田さんとは1度だけ釣り場で偶然お会いした事はあったが、一緒に釣りをするのは今日が初めてだ。
こうしてホームページを通して人との出会いがある事は本当に楽しいものだ。

簡単に挨拶し、改めて最近の状況を説明してもらってからポイントに向かった。
ポイントに着くと、F田さんの情報通り辺り一帯の水面あちこちでサヨリの群れが湧いている。

ボイルを追いかけて歩き回りながら、自分はにょろにょろを、F田さんはエスフォー11をつけてキャスト開始。
しかし、サヨリはルアーのフックに掛かってくるが派手にボイルしている割にはアタリがない。
1時間以上2人で攻めて、F田さんのエスフォーに1回出たが、自分のにょろにょろにはサヨリが掛かってくるばかりである。
サヨリが湧いている時にはよくある事だが、あまりにベイトが多くて釣り辛い状況だ。

それでも諦めずに攻めていると、ゴツンと確かな手応えが伝わってきた。
「来ました〜」
にょろにょろの#8トレブルフックを伸ばされないように緩めてあったドラグが派手に逆転している。
沖目で十分弱らせたつもりで手前に寄せてきたところで、全身を空中に躍らせる派手なジャンプ!
足元に寄ってからも何回もドラグを鳴らして沖に走ろうとするナイスファイトだ。
やっと観念したように足元の水面に横たわったところで無事ネットイン。

  
   65cmのサイズ以上のファイトを見せてくれたシーバスに感謝


この後2人で20時頃までやってみたが、サヨリを引っ掛けまくっただけで本日は終了とした。


10月30日(月)

20時頃に一昨日のポイントに行ってみると、やっぱり居ましたF田さん。
状況を聞くとF田さんもまだ始めたばかりとの事で、この日も2人でボイルめがけてキャスト開始。
一昨日と同じくサヨリの大群がシーバスに追われて水面を逃げ惑っている状況だ。
しかしなかなかルアーを食わせられない。
リトリーブスピードをいろいろ変えてみたり、リトリーブ中の竿先の高さを変えてみたり、ルアーを少し沈めてから引いてみたり、ナブラの進行方向に対して前からルアーを通してみたり後ろからナブラを追い越すように引いてみたり、にょろにょろ以外のルアーも試したみたり、とにかく思いつくままにいろいろやってみたがサヨリが引っ掛かってくるばかり。
それでもがんばって約1時間。
ルアーがナブラの脇に差し掛かった時にチョンチョンとトゥイッチ入れてみたらゴツン!
これも一昨日と同じように丸々とよく太った魚体で、サイズの割には良く引くし、派手なジャンプも見せてくれて楽しませてくれた。

  
   サイズは63cm これぐらいがアベレージサイズか?

結局この日もコレ1本で終了となった。


10月31日(火)

この日も現場に着くとF田さんは既に来ていた。
今日も1投毎にサヨリが引っ掛かってくるような状況の中、開始早々ボイルを直撃して55cm。

  
   ファイトは元気いっぱいだったけど、昨日よりサイズダウンやん

この後しばらくやっていると、諦めかけた頃に再びヒット!
ガンガン暴れて引きを楽しませてはくれたが、上げてみれば46cm。

  
    釣る度にだんだん小さくなっていくのはなぜ?(笑)

今回は2匹ともにょろにょろをリトリーブ中にチョンチョンと軽くトゥイッチした次の瞬間に食ってきた。
フックが伸びないようにドラグをユルユルにしていたせいもあるが、サヨリを追いまわしている魚はサイズの割には元気いっぱいだ。


11月1日(水)

今日も昨日と同じポイントへ出撃。
ところが昨日のポイントにベイトの気配がない。
おかしいと思いながら、護岸を歩いてベイトの気配を探していると、ベイトっ気はないものの護岸下の敷石際でシーバスのライズを発見した。
ライズのあったポイントに何回かにょろにょろを通してみたが、ライズはしているもののルアーには反応はない。
これはキャストの方向が違うと感じ、自分の立ち位置を変えて反対側のコースからルアーを引いてきてライズポイントに差し掛かったところで軽くトゥイッチを入れると、今度は一発で食って来た。
敷石際でのヒットだったため根ズレを避けるために一旦沖に走らせようとしたが、大した抵抗も見せずに浮いてきてしまった。
上げてみると痩せていて昨日までの魚とは質が明らかに違う。

  
    捨石に隠れて待ち伏せ捕食していたシーバス

ここで今日は姿の見えなかったF田さん登場。
周辺のポイントを歩いて探っていたとの事だったが、やはりダメだったようだ。
周辺にベイトの気配が全くないため、2人で歩きながらサヨリを探していくと、少し離れたところでサヨリの群れを発見した、
しかしシーバスのボイルは少なく、たまにボイルしているシーバスもセイゴクラスの様子だったため、自分は移動する事した。
F田さんは残ってこの場所で粘ってみるとの事だったので、1人であちこちのポイントをランガンしてみた。
しかし何ヶ所かでサヨリの群れはいるものの、肝心のシーバスの気配が薄い。
結局釣れないまま終了となった。

ところが、後日F田さんから届いたメールをみると・・・

送信者:F田
11/1は  あれから5匹ゲットしましたよ
最大67cmでした。
サヨリもボイルも少なかったですが
ルアーへの反応よかったです。
すべて、にょろにょろのスローなただ巻きです。

しまった、自分も居残っとけばよかった・・・ _| ̄|○


11月2日(木)

連夜の出撃だが、今日はF田さんのポイントではなく、夏頃から通い始めたマイポイントの河口に行ってみた。
昨日のランガンの中でこのポイントにもサヨリの群れが入っている事は確認できていたのだ。
現場に着くとサヨリの大群にボイルしている状況でワクワクしながらキャスト開始。
1時間半ほど遊んで4ヒット2バラシで、50cmクラスながら2本釣れた。
オープンエリアでベイトを追いまわしている体育会系マッチョシーバスなので、ヒットすると飛んで走って大暴れしてくれる。
50cmクラスでも強い引きを楽しませてくれて、連日のホゲリなしという事もあって気分良く釣りができた。。
昨日の捨石際に隠れて待ち伏せ捕食していた引きこもり系虚弱シーバスとは大違いじゃ〜(笑)

  
   グッドコンディションの美味しそうな魚だったのでお持ち帰り♪

実家に魚を持って行って料理しながら、親父に「明日も行くけど一緒に行く?」と誘ってみたりした。


11月3日(金)

誘いに乗ってきた親父と一緒に出撃だ。
休日なので夕まずめ狙いで昨日のポイントに行ってみた。

幼い頃の自分に釣りのイロハを教えてくれた親父。
釣り暦は50年以上の大ベテランだが、ルアーでのシーバスフィッシングは今回が初挑戦だ。
フフフ、今日は俺が親父に釣りを教えてやるゼ。( ̄ー ̄)

自分のシーバスタックルににょろにょろをセットして親父に手渡し、自分はエギングロッドを使うことにした。
まずは親父に釣り方を簡単に説明する。
「ここは浅い場所で、付けとるルアーは沈むヤツやけん、ルアー投げて着水したらすぐ竿立てて巻いて」
「巻くスピードはこんぐらいでええけんな」
とか言いながら、実際にやって見せてから、薄暗くなり始めた河口で親子で並んで釣り開始。

開始時間は夕方5時30分。
既に水面にはサヨリが確認できるが、まだチョット距離が遠い。
しかし暗くなるにつれて、サヨリの群れが段々と近づいてくるのが分かった。

そして20m程の距離のところでバシャバシャと水柱があがり、シーバスの尻尾がハッキリと見えた。
「親父、もうこれで今日釣れんかっても、魚が居らんかったとかいう言い訳はできんで」( ̄ー ̄)

フフフ、初めてのルアーフィッシングというのは、こんなプラスチックの棒で魚が釣れるのかと半信半疑で投げるので釣れないものなのだよ。
ここでまず自分が釣って見せて、ルアーって本当に魚が釣れるんだよという事を親父に見せ付けてやらねばなるまい。

眼前に広がるサヨリのナブラに向かってキャストを繰り返しながら、親父はちゃんとやってるかなと横を見ると・・・

もう竿曲げてますやん(爆)

ジィィィーーーーーーーーーー
ドラグは緩めて渡したので、ラインを結構出されている様子だった。

「糸が擦れるような障害物はないけん、ゆっくりやりよってよ〜」

昨日は50cmクラスばかりだったので、それ程大きい魚は居ないとは思うが、ドラグが緩いのでなかなか寄って来ないようだ。
隣でキャストを続けながら、やりとりの様子を見ていたが苦戦しているようなので自分はロッドを置いてサポートにまわる。

「針にカエシがついてないけんな。糸だけ緩めんようにしとってよー」
「エラ洗いされたらヤバイけん、竿はなるべく横に寝かしてなー」
「波打ち際まで寄せたら、後は自分が退がって浜にズリ上げたらええけん」

右へ左へと走られて、エラ洗い一発。
思ったより良型のようだ。
手前まで寄って来たかと思うと、また沖へ走られてという事を何度か繰り返している。

やっとの事で魚が波打ち際に上がってきたのを見計らって、息子がジャブジャブと長靴で水に入ってハンドランディングした。













ゲッ、で・でかい・・・













初シーバスを親父に手渡す















            どど〜ん

  

  オイオイ、誰がこんなん釣ってエエ言うたんや



息子はシーバスをやり始めて3年あまり・・・
未だこのサイズは手にした事がない(恥)

それをこの親父だけは・・・ 始めて15分で釣りやがった


手尺でざっと計っても80は超えていそうだ。
しかも太いやん。


  
         メジャーを当ててみると82.5cm


今年2月に宇和海で釣ったヒラスズキを思い出させるような迫力ある魚体。
誘って連れてきた方としては釣ってくれて嬉しいには嬉しいのだが、この魚はちょっと複雑な気分だ。

親父は 「よっしゃよっしゃ、もう一本釣ろ♪」 とまたすぐキャストを開始した。

ちょ、調子に乗るんじゃねぇぇ

俺だってここのところは毎回シーバスを釣ってるんだ!
自分も負けじとマシンガンキャストを開始した。(涙目で)

しかし昨日よりナブラの出方が少なく、その後は2人ともヒットなし。
周りに何人か居たアングラー達も釣れている様子はなく諦めムードだ。

午後7時
「おい、そろそろ帰ってメシ食おうや」という親父の満足げな声で、本日の釣りを終了とした。

釣ったシーバスは美味しそうだったし、親父の初シーバスの記念なのでお持ち帰りだ。

  
     孫たちも全員集まって記念撮影 (床の間の前で(笑))


「おじーちゃん、すごーい」

「で、おとーさんは?」

「おとーさんはね、今日は親孝行したんだよ。」
「お前たちも大人になったら、おとーさんに親孝行しておくれ」(涙目)



釣行記目次に戻る