深夜釣行 > 釣行記 > 2013/5/3〜5

呪われたゴールデンウィーク

2013年ゴールデンウィークも後半。

この連休中に是非とも釣ってみたい魚があった。

それはオカッパリから狙うマゴチ。

マゴチはボートからなら何度か釣った事があるが、オカッパリからは釣った事がなかったのだ。

ジグヘッドリグやテキサスリグやワインドを使ったソフトルアーの釣りもあるが、テールスピンジグでも釣れるらしい。

この釣りをあかひれさんに教わってから、4月にも2回ほど釣行していたのだが、その時釣れたのは・・・

この子のみ↓


20cmぐらいのガンゾウビラメちゃん

マゴチらしきアタリも何度かは捉えていたが、今のところマゴチにはたどり着けないでいたのだ。

釣りたい・・・ マゴチを釣りたい

何とかして連休中に1匹だけでも釣りたい。




しかし、今年の自分はメインターゲットのシーバスで呪われたように釣れない日々が続いていた。

昨日は釣友がここで大物を釣ったのに、今日はアタリさえない。

隣では釣れるのに自分には釣れない。

毎回そんな感じで、とにかく釣れない。

一体何がどうなっているというのか?

まさか

誰か呪った?
それとも何か祟った?



そんな呪われた今の自分に、オカッパリからのマゴチなんて釣れるんだろうか?



でも釣りたい。とにかくマゴチを釣りたい。

釣りたいったら釣りたいのだ!




そんなマゴチを釣りたいスイッチが入ったまま迎えたGW後半の5月3日。

昼過ぎからゲームスタート。

この日はまだあかひれさんは来ていないようだったので、ひと足お先に釣りを開始した。

今日もテールスピンジグをフル遠投してボトムトレース。

ワームより速いテンポで広く探れるので、釣りのリズムを作りやすい釣り方だ。

ボトムの数十センチ上をなぞるように泳がせるイメージでリールを巻き、時々底を取り直してレンジを確認する。

そして開始して2時間が経過した頃だっただろうか

ガツン!

キターッ!



これは・・・

今までにない重量感。

ズッシリ重く、時々激しく首を振っている。

ロッドが大きく曲がり、ドラグがジリジリと音を立てる。

それでも負けじとリールを巻くと、寄っては来るが浮いては来ない。

何とか浮かそうとするが、逆に一気に下に突っ込まれた。

腰を落としてロッドを溜めて・・・と

ブツッ


え?

えっ、えっ?

うそーん(゜ロ゜)




25lbのリーダーがノットから20cmぐらいのところで擦り切れていた。

そんなところに擦れるような障害物はないと思っていたのに、一体何に擦れたのだ?

茫然自失

なんだこの敗北感は・・・



大物マゴチを悔しいラインブレイクで逃がして凹んでいると、

気がつけば隣にあかひれさんが来ていた。



まさか、これも何かの呪いなのか?

って事もないだろう(笑)

気を取り直してキャスト開始、といってもラインブレイクのショックからはすぐには立ち直れない。

敗北感をひきずったまま、あかひれさんの隣でキャスト再開したら

バシッ!

今度はイヤな音とともに、海に向かって竿先が飛んでいった。


え?

えっ、えっ?

うそーん(゜ロ゜)


ラインは切れていなかったので回収してみると



ツーピースロッドが5ピースになっちまった(泣)

という事で、本日は強制終了〜



それにしても

この釣りを教えてもらっておいて、こういう事を言うのもナンだが・・・





もしかして ↑彼が厄災をもたらしているのか?


5月4日

釣竿を折ってしまった釣り人というのは、とても辛く悲しく情けない気分になるものだ。

こんな時に唯一の慰めだった釣り保険も今はもうない・・・

しかし、いつまでも凹んでなんかいられないぜ。

暫く使っていなかったロッドを引っ張り出して、今日もマゴチにチャレンジ。

今日の相棒は、テンリュウSRM 106ML

このロッドは昔メーターオーバーのアカメを釣った縁起の良い竿なのだ。

さらに数年前にはメータオーバーのシーバスをバラシた因縁の竿でもあるのだが・・・


今日こそはやってやるぜ!(燃)  ってか今日は釣れるまで帰らないぜ!


今日は朝からあかひれさんと並んで釣り開始。

開始早々根がかりでルアーロストしたが、このくらいは想定の範囲内だ。

それでもあかひれさんの隣は縁起が悪い(かもしれない)ので、少し離れた場所でルアーを投げることにした(笑)

テールスピンジグをフル遠投して、一旦ボトムまで沈める。

そこからはボトムスレスレをイメージしてリールを巻いてくる。

時々ボトムをとって底から離れすぎないように、なおかつ底ズル引きにならないようにボトムトレース。

そして開始1時間が経過した頃


ガツン!

キターッ!



この引き、この首振り感。

マゴチに間違いなし!

しかもデカそう。

昨日の二の舞にならないようにゴリ巻きファイト。

とにかく早く浮かせるのだ。

遠くからあかひれさんが慌ててタモを持って駆け寄って来て来てくれる。

来てくれるのはありがたいのだが、この時感じた不吉な予感は気のせいだったのか?

次の瞬間

フッ

突如としてなくなるラインテンション。

ガーン(゚д゚lll) バラシ〜

まぁまぁの手応えだったのに・・・

アワセが弱かったのか? それともファイトが強引すぎたのか?

それとも・・・ やはり呪われているのか?

 ・
 ・
 ・

しかし、魚が居た事は確かだ。

マゴチは届く範囲にまだ居るに違いない。

気を取り直してキャスト再開。
(あかひれさんからさらに遠く離れた場所に移動して)

少しずつポイントをずらしながら、ひたすらキャスト&リトリーブを繰り返す。

ルアーを投げていると、今度はケータイが鳴った。

あかひれさんから着信だ。

この時、かなりイヤな予感がしたのだが、行ってみると。





釣れたで〜( ̄ー ̄)

あぅあぅ、羨ましいよぉ コンチクショー

この1匹を釣ったところで、あかひれさんは家庭の事情で撤収。

これで災いが去ってくれればよいのだが(笑)

暫く一人でやっていたが、その後はショトーバイト?が1回あったきりでドラマは起こらず。



そして昼前になった頃、もう一人の縁起の悪い男がやってきた。

彼の名は・・・さだぼう!
(別名、TENGA)


前回1dayシーバスGPでは俺の隣で魚を釣って優勝し、俺のホゲリ部屋に叩き落としたという・・・

あかひれさんに負けず劣らず縁起の悪い男なのだ(笑)

その彼が来たとたんに根がかりでルアーロスト(これだよ)

そうこうしているうちにお昼時になったので一旦釣りを中断して、さだぼう!さんと一緒に昼メシを食いに行くことにした。

今日の午前中の釣りは、ショトートバイト1、バラシ1、ルアーロスト2

それでもまだ今日は竿は折ってないぞと(笑)


近場でラーメンを食べ終わって、車で駐車場から出ようとした時だった

前から車が入ってきたので一旦避けようとバックしたら

バキッ!


な・なにごと??(゚д゚)



俺の愛車、ペガサス流星号のバンパーが(泣)

そんなところにコンクリートの出っ張りがあったなんて、見えなかったんだよぉ

誰が呪ったのか知らんけど、もう堪えてください(ノД`)


釣り具屋に寄ってロストしたルアーを補充してから釣り場に戻り釣り開始。

昼過ぎの干潮から、満ちに転じた潮も少しずつ動き始めている。

やはり少しずつ移動しながらボトム攻撃。

丁寧にボトムちょい上をトレースすること約2時間。

ズン

キタッ!

大きく合わせを入れると、まるで根がかりのような重量感。

しかし根がかりではない。

確かに生命感のある動きを感じる。

午前中のバラシが頭をよぎり、追いアワセを一発。

そこから必死でリールを巻く。

昨日切られたヤツ以上の重々しいファイト。

心臓がバクバク鳴る。

頼む、バレないでくれ。

やっとのことで寄っては来たが、まだ姿は見えない。

そこから二度三度と下へ突っ込まれる。

昨日のラインブレイクが頭をよぎり、必死で溜めて浮かせにかかる。

見えた! デカイ!

60cmはあろうかという大物マゴチがついにその姿を現した。

背中のタモに手を伸ばす。

水面で激しく暴れるマゴチをいなしながら、タモをマゴチに向かって伸ばしていく。

え? あれ?

と、届かない(汗)

どうしよう・・・

護岸が高くて玉網が水面まで届いてないのだ。

護岸に仰向けに寝そべり、左手でタモの柄の端を握って腕を下に伸ばす。

届いた! ギリギリだけど、タモ枠の半分ぐらいを水につけることに成功。

仰向けに寝そべった姿勢のまま右手でロッドを持ち上げ、左手で玉網を下ろした無理な体勢。

左手の玉網はただ真下に伸ばしているのが精一杯で、玉網を動かすことはほとんどできない。

もちろんリールを操作することも不可能。

寝そべったまま、右手でロッドを操作して少しずつ魚を玉網に誘導する。

魚はもうおとなしくなっているが、なかなか魚を玉網に近づけることができない。

もう少し、あと少し。

しかしマゴチが最後の抵抗を見せた瞬間、無情にもルアーがマゴチの口から外れた。

万事休す!

しかしマゴチはまだ針が外れたことに気づかないようにその場に浮いている。

左手首の力を振り絞って、玉網をマゴチの頭に近づけようとするが、玉網の重さと水の抵抗でほとんど動かない。

そしてマゴチは息を吹き返したようにユラリ泳ぎだし

そして自ら玉網の中に入ってきた!

よし!入った!

いや、体半分しか入ってない。

このまま持ち上げ・・・上がらない。

無理な体勢のため片手で玉網を引き上げることができないのだ。

なんとか玉網の柄を持ち替えようとした瞬間、柄から手が離れて玉網を海に落としてしまった。

網の中にマゴチが入ったままゆっくりと沈んでいく玉網。

慌てて竿を持ち、ルアーを網に向かって落としていく。

そしてルアーを網に引っ掛けることに成功。

しかしルアーが引っかかったのは、玉網の底付近だった。

ゆっくり糸を手繰って網を持ち上げると、マゴチは網から脱出。

ゆっくりと海底に向かって泳い行く姿を何もできずに見送った(涙目で)

嗚呼・・・ デカかったのに。

釣りたくて釣りたくてしょうがなかったデカマゴチ。

ソイツを玉網に収めるところまで行ったのに・・・

いつの間にか周りのサビキ釣りのお爺たちも集まって来て、

口々に惜しかったのう、デカかったのう、玉網だけでも取れてよかったのう、と慰めてくれた。

この様子をさだぼう!は気づいていないのだろうか?

少し離れた所で釣りをしていたさだぼう!に、大物マゴチをバラシた顛末を告げに行くと




え?バラしたんですか?







ボクは釣りましたよ( ̄ー ̄)





あ、そ・そう・・・

よかったね・・・



コンチクショー さだぼう!めぇ〜〜




この頃になると、自分はもはや我が身の不幸さに酔いしれていた(笑)

なんて可哀想なんだ俺。

このままじゃ終われないぞ俺。

こうなったら、絶対釣ってやる。

意地でも釣ってやる。

さだぼう!が氷を買いに行っている間も一人でキャスト!キャスト!キャスト!

右へ左へと潮目を探して流れを探して移動しながらキャスト!キャスト!キャスト!

アタリがなくても休まずにひたすらキャスト!キャスト!キャスト!

そして、そろそろ太陽が西に傾いてきた午後5時過ぎ。

フルキャストしたルアーの着底を確認し、糸ふけを巻き取ってリトリーブを開始しようとした時だった。

グンッ

く、食ってる!?


渾身のアワセを入れてゴリ巻き。

さっきバラシたヤツほどの重量感はないし、暴れるような手応えもないが、ともかく何かは付いている。

まさか、ここへ来てゴミとかいうオチなのか?

頼む、マゴチであってくれ。

かなり沖目で浮いた瞬間にバシャバシャと水面で激しく暴れる魚の姿が見えた。

マゴチだ!

ここからは慎重にリールを巻いて、足元まで寄せる事に成功。

しかしマゴチは足元で身をくねらせて激しく暴れる。

危ない! 頼む! バレるなよー。

先程よりは潮位が高くなっているが、それでも水面までの高さがあるのでタモ入れは簡単ではない。

抜き上げできないサイズでもないが、フッキング状態が確認できないので恐ろしくてできない。

やはり護岸に寝そべって玉網を伸ばすと、先程よりは楽に水面に網が届いた。

慎重に、慎重に、ゆっくりと魚を網に誘導して・・・

入った!

今度こそ、ゆっくりと玉網を引き上げて


と、獲ったぁぁぁ




ついに獲ったぞ、オカッパリからルアーでマゴチ。

ここに辿り着くまでに、無くしたルアー4個、折れた竿1本、割れたバンパー1個。

大きな、大きな犠牲だった。

そして最後は気合だった。


どうしても釣りたかったマゴチが今ここに。

サイズは小型だが、数々の苦難と厄災を乗り越えて(笑)

やっとたどり着いた達成感がそこにはあった。


5月5日

この日は朝4時半に目覚ましをかけて早朝出撃。

5時過ぎから釣りを開始した。

昨日は目標のマゴチを手中に納めた訳だが、そのサイズには納得できていなかったのだ。

満潮が午前8時頃なので、早朝スタートなら満潮前と下げ始めの両方の潮を撃つ事ができる。

まずは朝の上げ潮からスタート。

昨日までと同じようにスピンテールジグをフル遠投しボトム付近を探っていく。

もうボトムちょい上をトレースする感覚もだいぶ身についてきた。

そして開始間もなくの出来事だった。

リトリーブ途中にガツンと強烈なアタリが来た。

思い切って強いアワセを叩き込む。

手応えは十分だが念の為に追いアワセを1回。

そこからはタックルのパワーを信じ、息をするのも忘れてリールを巻く。

大きく曲がったロッドもジリジリと鳴くドラグにもお構いなしでリールを巻く。

ガンガンとロッド叩くような首振りが手元に伝わってくる。

ヒキが強い!

見えた! マゴチ

コイツはデカイぞ

朝から興奮度MAX

またもや心臓はドキドキと高鳴る。

落ち着け俺。

足元で激しく暴れるマゴチをロッドでいなして大人しくなるのを待つ。

そして背中の玉網をとって水面に向かって伸ばし・・・

やはりしゃがんだままの体勢では水面に網が届かない。

護岸に寝そべって左手で玉網を伸ばし、大人しくなった魚を右手のロッドで誘導。

ゆっくり

おちついて

入った

これはいったか


やっと出会えた納得サイズ

これが釣りたかったのよー(嬉)



ヒットルアーは、DUEL ハードコア スピン(32g)



そしてサイズは   惜しい!60cmには届かず。


でもこのサイズなら、納得・納得・大満足(^-^)

このあと、下げ潮はあかひれさんと一緒に昼前までやったが、残念ながらノーバイト(案の定w)

60cm超えはまたいつか、次の目標という事で、終わりよけれが全て良し。



ところで、これって呪いは解けたって事なのか?

それとも誰か他の人のところに行ったかな(笑)


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