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怪魚遠征 in Thailand  ピラルクー編

2月7日(火)

タイ遠征2日目の早朝5時(現地時間)

ホテルの朝食バイキングで腹ごしらえしたら、タックル一式を車に詰め込んで出発だ。

バンコクから車で走ること約2時間。


我々はついにアマゾンに到着した。


そうか、これが憧れの大アマゾンか・・・


ちょっと違うような気もするが、来る途中の案内看板に「AMAZON」って書いてあったのでアマゾンなのだろう。


水面には何やら怪しげな波紋も出ている。


やっぱりここはアマゾンに違いない(という事にしよう)

とりあえずタックルの準備にとりかかる。


エイジ君は釣り道具よりもカメラの準備に余念がない。


ちなみにここは有名なモンスターアマゾンレイクではなく、穴場的な釣り堀らしい。


日々多くの釣り人に叩かれて魚がスレてしまっている有名池より有望との事。


わりと大きな池だが、お客は我々の他にはだれもおらず貸し切り状態だ。

湖畔には竹とヤシの葉でできたコテージが並んでいる。



ここでお昼寝したら気持ちよさそう。

まずは様子見のためルアーをとっかえひっかえして投げてみるが、昨日のバラマンディと違ってアタリはなかなか来ない。


ここで最初に魚を掛けたのはゲンキマンさんだった。(焦)


足下まで寄せてきたが、残念ながらこれはバレてしまった。


ゲンキマンさんによれば、どうやらやガーパイクだったらしい。

その後は誰にもアタリのない時間が続いたが、沈黙を破ったのはまたしてもゲンキマンだった。

水面に出てヘッドシェイク!



これは・・・もしかして・・・

この姿形は・・

キターッ!

ピラルクー、キターッ!

エイジくん、写真撮ってー♪

憧れの怪魚ピラルクーを釣って、感無量のゲンキマン

これを見た運転手のナッちゃん


俺もやっていいか?
(↑たぶんタイ語でそう言ったのだと思う)

というので、タックルを貸してあげた。

どうやら1回だけアタリを捉えたようだが、フッキングはできなかったようだ。

水面をじっと見ていると、時折ピラルクーが水面に出てくる。


ピラルクーは浮き袋を肺のように使って空気呼吸ができるため、時々空気を吸いに水面に出てくるのだ。

あっちでも、こっちでも


中には人間サイズのピラルクーの姿も確認できる。

赤くて大きな尻尾が大きくうねっては水中に消えていく。


かなりエゲツない光景だ。

結構たくさん居るようだ。


何とか釣ってやろうと呼吸しに上がって来たところにルアーを通してみる。


しかし何度やってもまるっきり反応してこない。


餌を食いに水面に出てきているんじゃなくて、空気を吸いに来ているだけなので当然と言えば当然か・・・

中層〜ボトム、あるいは岸近くのカケアガリでは、何度か強いアタリが出たが、なぜか掛らない。



口の硬い魚が居るのか?

黒っぽくて細長い魚(たぶんガーパイク)が1匹だけ水面直下まで浮いて来てボーッとしてたのを見つけた。


チャーンス♪ってなモンで、鼻先にルアーを通してみる。


するとコレにはガツンと襲いかかって来たがフッキングはできなかった。


乗らないアタリの正体はコイツか?


いずれにしてもここの魚は遠くからルアーを追ってきたりはせず、目の前に来た餌だけに反応しているように感じた。

昨日のバラマンディーの入れ食いとは違って、なかなか釣れない。


しかし魚の反応をヒントにして謎解きをするように魚に近づいていく。


入れ食いも良いが、ゲームフィッシングとしてはこういった釣りの方がドキドキ感があって楽しいものだ。


開始から何度かアタリはあったものの、1匹も釣れないまま時間だけが経過していく。


魚がルアーを追ってくれないのなら、魚の居る場所にピンポイントでルアーを通すしかない。


しかし水は濁っているのでサイトフィッシングはできない。


とにかく絨毯爆撃で偶然の出会いに期待するしかないのか?


ピラルクーは時々浮上してくるが、空気を吸いに来ているだけなので、何度撃ってもルアーには反応してくれない。


ところが一匹だけ先程のガーパイクと同じように表層サスペンドしている魚体を見つけた。


しかし先程のガーパイクとは大きさが違う。


どうやら今度はピラルクーのようだ。


足音を忍ばせて近づき、そっとピラルクーらしき魚影の向こうにルアーをキャスト。


ルアーが沈みすぎないようロッドを立ててレンジを合せながら、ルアーを魚の鼻先に近付ける。


ところが鼻先をかすめるというよりは、魚の頭にルアーをぶつけるようなコースになってしまった。


ヤバイ、いくらなんでも近すぎる。


捕食者の常として、自分から逃げようとするものは追うが、自分に近づいてくるものは嫌がるものだ。


ロッド操作でコース修正を試みるが、既にルアーが魚に近すぎる状態だ。


リトリーブを止めるとルアーが沈んでレンジが外れてしまう。


ヤバイ魚の頭にルアーが当たってしまう!


と思った瞬間、その魚は円を描くように大きく身をひるがえした。


水面がまるで渦潮のように大きく揺れる。


ぐっ・・・、逃げられた。


いくらなんでも近すぎたか・・・


と思った次の瞬間


ロッドが一気に水中に向かって引き込まれた。


うわっ、食ってる!


反射的に渾身のアワセを2回。


ヒットォォ〜!


きつく締めてあるはずのドラグからジリジリとラインを引き出す重々しい走り。


水中での首振り幅もハンパない。

Photographed by Eiji

このラインの先には、紛れもなくあのピラルクーがヒットしているのだ。


長距離を一気に走るようなファイトではないが、のたうつ巨体のこの重さは恐怖感さえ覚える未体験ゾーン。


右へ左へといいように走られながらも、時間を掛けてやっとこさ近くまで寄せたが、ここからが大変だった。


目の前にやっと浮いたかと思えば、ものすごいパワーで反転。


Photographed by Eiji

必死で腰を落としていなす。


ラインはPE4号にリーダー90lb、その先にはワイヤーリーダーも付けてある。


それでも不安になったので、ドラグを少し緩めて魚が弱るのをじっくり待つ事にした。


グリップエンドを下腹に当て重量感タップリの引きに耐える。(ヘッピリ腰で)


Photographed by Eiji

その巨体を見てちょっぴりビビッてしまう俺。


こんなのどうやって取り込むんだよぉ・・・


圧巻なのは巨体を半分ぐらい水面から垂直に立ち上げての激しいエラ洗い。


Photographed by Eiji

しかも目の前!


これはモノ凄い迫力だった。


どうやらルアーは丸呑みにされているようだ。


必死の攻防の末、ついに力尽きた様子のピラルクー。


しかしこれ、そのネットに入るの?


ピラルクーの頭をネットに誘導。


頭が入ったところでリールのベールを起こしラインを緩める。


Photographed by Eiji

入った! やった!


ファイト時間は4・5分か?


魚体のデカさのわりには、意外と早く勝負がついたような気がする。






やりぃ♪


Photographed by Eiji

疲れた〜  ってか・・・


デカっ!


人間サイズの魚なんて、もちろん初めて。

Photographed by Eiji

思わず添い寝で写真を一枚。


腹周りの太さもスゴイ!



俺のたるんだ腹周りより、さらに太いんじゃなかろうか?


それに古代魚さながらの姿形。


大昔にこいつが進化して恐竜になったんじゃなかろうかとも思える大迫力の巨体だ。


Photographed by Eiji

赤くて大きなシッポも大迫力


”お姫様抱っこ”でブツ持ち写真を撮りたかったのだが、重くてとても持ち上げられない。


それでも無理やり抱き上げようとしたら、魚が大きく暴れて自分が後ろに吹っ飛ばされた(怖っ)


横殴りの頭突きでアバラ骨を折られた例もあるのだとか・・・




なんとか頭だけを抱え上げて、エイジ君に写真を撮ってもらった。



ちなみにピラルクに使用したタックルは以下の通り



ロッドは7フィートの古いジギングロッド。(結構硬い)

リールはツインパワー8000PG(旧モデル)

メインラインはPE4号

ナイロンリーダー90lbにワイヤーリーダーを接続

ワイヤーリーダーとルアーはスプリットリングで接続した

ピラルクーのヒットルアーは、STORM Kickin' Slab

フックはカルティバST−66 #2


エイジ君にひととおり写真を撮ってもらってからリリース完了。

やったぜ、ありがとう!

この一匹だけでも、タイまで来た甲斐があったヨ^^

もう満足!


見たかゲンキマン

これがピラルクーってヤツだぜ〜(^-^)v

さっきゲンキマンが釣ったのは雷魚じゃね?(^皿^)

どうやら今回の遠征は俺の圧勝のようだな。





さぁこの魚が出た事で心中穏やかでないゲンキマン。

一人で向こう岸に行って黙々と釣りをし始めた。



ふっふっふ、分かりやすい男だ。

背中から焦りのオーラが噴き出しているぞ。


そんなに焦っていたら、釣れるモンも釣れねぇだろ。

しかし、それでも釣りのリズムを組み立て直して魚を掛けてしまうあたりは流石だ。



しかしこれは大型のピラルクではなさそうだな。

尻尾が見えた!



この赤い尻尾は、レッドテールだ!

うん、間違いない。



レッドテールキャットフィッシュというナマズの仲間だが・・・



なんか様子がおかしくないかい?

出た〜



ゲンキマンの得意技


アナルフoキング〜(爆)

この技は誰にでも真似はできない。


さすがはゲンキマン (^m^)

エイジくん、写真撮ってー♪


って


どうせならケツの穴にルアー刺さったまま撮ろうよ(笑)


さてと、ゲンキマンがナマズのケツの穴掘って遊んでいる間に、トドメの一撃を狙うとするか。

また見えピラルクーが居ないかなーと探しながら、一人で池を一周してみる。

すると、背後でなにやらものすごい水音が聞こえた。

今まで釣りをしていた池ではなく、すぐそばにあるクリークの方からだ。

何事かと思い振り向くと・・・






ドバシャン!






何者だこいつは! デカイぞ!






そんな水路の隅に隠れていやがったのか!






ロッドを持って恐る恐る近づく






見失わないように






謎の巨大生物






その正体は








モゥモゥさんでした





ははは、暑いからね・・・



さて、この後ゲンキマンさんの巻き返しがあるのか?


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