深夜釣行 > 釣行記 > 2007/10/20

愛丸クオリティー


10月20日(土曜日)、宇宙軍のチームメイトである徳島県の愛丸が香川へのシーバス遠征に来るという。
シーバスのために香川県に遠征して来る人も珍しいが、香川県では10月に入ってから連夜のサヨリ付きシーバスのボイル祭りが沸き起こっていたのだ。
しかし派手にボイルしている割にはなかなか攻略できないのがサヨリ付きシーバスである。
自分も単発的な釣果はあったものの、毎夜沸き起こるサヨリボイルの前に苦戦を強いられていた。
愛丸はこの難攻不落のサヨリシーバスの攻略に挑戦するつもりなのだ。
しかも攻略法について事前の情報収集と研究を重ね、『愛リグ』なるものを準備してくるという。

そしていよいよ当日の夜、愛丸が必殺リグを携えて爆風吹き荒れる香川に乗り込んできた。
これに呼応し、愛丸にシーバスを釣らせようの奇行ぶりをひと目見ようと香川県の精鋭シーバスアングラー&宇宙人たちが終結したのだ。
CRAZY"COOL"HUNTERより、Mr.Hさん、福神さん、YASUさん、ゾメさん。
宇宙軍は、愛丸、ガム、いとやん、しまっ(自分)。
そして西讃方面からは川上くん

総勢9名での釣行である。



まずは全員で第1ポイントに移動する。
当日は北西から強風が吹き荒れていたので、外海に面したポイントでは釣りにならない。
そこで波風の影響を受けにくい港奥にポイントを定めた。

ポイントに着いて水面を見てみると、いつものド派手さはないもののサヨリが水面で散っており、シーバスのボイルも確認できる。
それほど広いポイントでもないので、9人がみっちり並んで釣り開始。
これだけアングラーが並んでいると、傍目にはどれほど釣れているのかと思うようなポイント盛況ぶりである。
この盛況ぶりに釣られてか他のアングラーまでやって来たが、やはり釣れそうで釣れないのがサヨリシーバスである。
散発的に沸き起こるボイルに向かって皆でルアーを投げるが、掛かってくるのはサヨリばかりだ。

その頃Mr.Hさんは愛丸さんに対し、ルアーの動かし方について実演つき個別指導をしていた。
これには自分も興味津々だったので横で盗み聞きさせてもらう。

そして愛丸は教えてもらったことを早速実践している。

サヨリのナブラに向かい、強風の中をフルキャストする愛丸。
素早くラインスラッグをとり、リトリーブを開始する愛丸。
リトリーブスピードに変化をつけ、時折ジャークを織り交ぜながらルアーを引いている愛丸。
そしてルアーが足下まで来ているにも関わらず、Mr.Hさん仕込みのメリハリの利いたハードジャークをかます愛丸。
水面から飛び出し、石垣の隙間に飛び込む愛丸リグ(爆)

護岸下に降りて行き、必死で身を乗り出して石垣の隙間の奥深く入り込んだルアーを取ろうとする愛丸。
「そこで頭から水に飛び込むとかいうネタはいらんでー」(ガム)

なんとかルアーも回収し、戦線復帰する愛丸。

そして誰も釣れない中、ついに1匹のシーバスを釣り上げた!




  
                 Mr.Hさんが・・・

すごい! この釣れないボイルであっさり釣るとは、やはり流石である。
先程愛丸に指導していたようにジャークを駆使したアクションで見事シーバスGET!
かと思いきや・・・この時Mr.Hさんが語ったヒットパターンは
「必殺、投げて巻くだけ( ̄ー+ ̄)」
・・・いや、・・・やっぱり色々やってみないとダメっすね・・・




さて潮位も下がってきたので、9人全員で本日の第2ポイントに移動。
やはり波風を避けるために水路系のポイントである。

先程の第1ポイントほどではないが、ベイトもチラホラ居て散発的なシーバスのライズもあるので期待できそうだ。
しかしこのポイントには罠が仕掛けられていた。
足元に地雷(犬のフン)が点在していたのだ。

こういう状況では決してお約束を外さないのが愛丸クオリティー。
しっかり地雷を踏みしめていた(爆)
本当に期待を裏切らないお人だ。

ここではいとやんが大型シーバスを掛けたが痛恨のラインブレイク。
リーダーの途中で切れていたようで、本人は自己記録確定サイズだったのにと悔しがっていた。

自分も足元の明暗境目で反転するシーバスの姿を発見。
愛丸を呼ぼうかとも思ったが、まずは自分でこっそり狙ってみる(姑息)
しかしルアーを追尾してくるものの見切られてバイトに持ち込めない。
それでも手を変え品を変えしつこくやってみたが、ショートバイト3回だけで後は無反応になってしまった(ヘタクソ〜)

ここでも魚を釣ったのは、やはりCRAZY"COOL"HUNTER
今度は福上さんがシーバスを釣り上げた。


さてここらで時間もすっかり深夜になり、潮位も低くなってシーバスの反応もなくなってきた。
9人もの大人数でワイワイガヤガヤ楽しかった釣行もいよいよ終わりの時間を迎えたのである。
名残惜しいが午前0時過ぎで解散。

 みなさんお疲れさまでした〜 (^o^)/~~





と、ここで終わらないのが宇宙軍。

これからの時間帯は潮位も低く、撃てるポイントも少ない。
潮もこれから干潮を迎え、その後はダラダラとした動きの上げで、潮の動きも悪い。
風もまだ少し残っており苦戦必至だろう。
それでも今夜は夜が明けるまでやりきる予定である。

残ったのは、しまっ、ガム、いとやん、川上、そして愛丸
変態と呼ばれてもこの5人は朝までやりきるのだ。

5人で何ヶ所かポイントを見て回るが、やはり昨夜からの強風でベイトが姿を消しておりシーバスの反応は得られない。
干潮の潮止まりとなってしまったので一旦ファミレスに入り、腹ごしらえをしながら作戦タイム。
そして大した作戦も立たないまま雑談を終え、深夜の海辺へと再び出発した。

さて次なるポイントは広い河口である。
潮がまだ低いので最下流部の護岸に降りての釣りとなるが、水面にはベイトの波紋ひとつ見えない。
それでもガムを先頭に暗闇のポイントに降りていく戦士たち。
ここで自分はこのポイントがダメだった時のために、1人分かれて次なるポイント探索に出掛けた。
しかし近隣ポイントを覗いてみても、良さそうな状況の場所は見つからない。
結局すぐにみんなの場所に戻り・・・
車のシートを倒して深い眠りに落ちたのだった(^^;

約1時間後
車の窓をコンコンと叩かれて目を覚ます。
やはりベイトが寄っておらず、何の反応も得られなかったとの事だった。
次は港内をやってみるとの事だったので、みんなが移動準備をしている間に自分は港に先に行き状況を確認する。
岸壁にはいつものように何隻かの貨物船が停泊していた。
その中でもひときは明るい光を海面に落とす船があり、その周りでシーバスのライズを発見。
早速左舷側を愛丸、右舷側をいとやんと川上くんが叩いてみる。
すると右舷側を攻めていたいとやん・川上くんにはショートバイトがあったようだ。
しかし愛丸の居る左舷側はライズしているポイントが遠く、ルアーが届かない。
飛距離の出るヨレヨレにルアーを交換し、船際めがけてフルキャストする愛丸。
それでもライズしているポイントには届いていない。
そしてここでもお約束を外さないのが愛丸クオリティー。
見事に船をヒットさせていた(笑)

そうこうしているうちに、近隣ポイントを一人で探索しに行っていたガムが戻ってきた。
サヨリの溜まっているシーバスがボイルしている場所を発見したという。
さっそく全員でそちらに移動する。
するとその港内の一角では、確かに水面にサヨリがビッシリ集まっている。
ガムはシーバスのボイルもあったと言っていたが、どうもサヨリが追われている動きが見えない。
そこで自分はロッドを車から降ろさず、1人歩いて周辺の状況を探索してみる。

すると明かりの下でシーバスのライズを発見。
さらに水面に影を落とさないように注意しながらそっと近づいてみると、護岸捨石際の浅瀬に50〜60cmクラスのシーバスがウロウロしているのが確認できた。
見ていると時々フラフラと単独で泳いでくるサヨリを追ったり、水面下で反転したり、水面へ激しくライズしたりしているではないか!
明かりの周りでは他のシーバスの捕食音も聞こえる。
これは・・・ チャーンス!

シーバスに気付かれないようにそぉーとポイントを離れ、急いで愛丸を呼びに行く。

そして見えシーバスポイントに愛丸とともに戻って状況を説明する。
立ち位置とキャスト方向を指示して自分は足音を忍ばせて見えシーバスの真上からポイントを覗き込んだ。
見えシーバスがベイトを追っていたポイントにルアーを通してもらう。
しかしルアーへの反応がイマイチ鈍い。
時々ルアーの方へ振り向いたり、ルアーを追う素振りは見せるものの、ルアーには食いつこうとしないのだ。
そこで立ち位置を変えてもらい、反対側からルアーを通しもらったりもしたが、シーバスの反応は変わらない。
そのうち他のみんなも集まってきて、この見えシーバスと愛丸の戦いを見守る。

「おるおる!60cmぐらいはあるんちゃう?」

「おっ、あそこにもおる!」

「ルアーは何を投げよん?」

「よっしゃエエとこ投げた」

「あら、ルアー無視したやん」

「あっ、今ルアー見たぞ!」

「一瞬追いかけた!」

「おおっ!今のは激しく追いかけたぞ!・・・ベイトを(笑)」

「次はトップ引いてみて」

「あっちへも投げてみて」

 ・

 ・

ルアーの動きも、それに対するシーバスの反応も丸見えなので面白い。
みんなの好き勝手な実況に対する愛丸の反応も丸見えでこれまた面白い(笑)
しかしそのうちルアーに全く反応しなくなったので、残念だがこの見えシーバスは諦めて次のポイントへ移動となった。


潮も少しずつ満ちてきたので、次はいとやんがシーバスをバラシた例の地雷ポイントに戻ることにした。
落ちている犬のフンに注意しながら各自思い思いの場所に入りルアーを投げる。
しかし誰にもアタリは来ない。
夜明けまであと少しなので、最後のポイントに移動する事にした。


最後は今回の釣行で最初に入った場所に戻ってみた。
ここで朝まずめのワンチャンスに賭ける作戦だ。
ポイントに着くと、もうすぐ朝だというのにサヨリボイルが出ている。
どうやらこの場所では一晩中ボイルしているようだ。
5人で釣れないボイルに向かって黙々とルアーを投げる。
そうこうしているうちに、やがて東の空が明るくなり始めた。
朝まずめのベイトが動く瞬間のワンチャンスがある事を期待してルアーを投げ続ける。
しかしアタリのないまま徐々に空が明るくなってきて、それとともにボイルも少なくなってきた。
そして完全に夜が明け、水面でザワついていたサヨリは完全に姿を消し、代わってイナッコがピョンピョン飛び始めた。
明るくなってからも2回ほどシーバスのライズがあったので、諦めずにルアーを投げていたが、ついにアタリは来なかった。

こうして長くて熱い夜が終わった。
みんな寝ないでよくがんばったヨ     自分は途中で寝たけど(笑)

残念ながらシーバスは釣れなかったが、魚は見えていたので次回につながるだろう。

愛丸ちゃん、お魚さんを釣らせてあげられなくてゴメンネ。
これに懲りずにまた遊びにきて下さい。

そして、みんなの期待に見事に応えてくれて本当にありがとう(笑)



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